○秩父消防本部無線通信要綱
平成25年7月1日
消防本部訓令第9号
秩父消防本部無線通信要綱(平成6年秩父消防本部訓令第6号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この訓令は、秩父消防本部無線局管理運用規程(平成25年秩父消防本部訓令第8号)第15条の規定に基づき、消防及び救急通信等に必要な事項を定める。
(通信方法)
第2条 通信連絡の設定及び通話要領は、次に定めるとおりとする。
(1) 呼出
区分 | 通信方法 |
至急通信 | 1 至急 2回 2 自局の呼出名称 1回 3 から 1回 4 相手局の呼出名称 1回 |
通常通信 | 1 自局の呼出名称 1回 2 から 1回 3 相手局の呼出名称 1回 |
【留意事項】 1 通信開始前の注意 通信を開始しようとするときは、他局の通信に混信を与えないかどうかを確かめ、もし他の通信に混信を与えるおそれがあるときは、その通信が終了した後でなければ通信を開始してはならない。 | |
2 識別信号 「各局」 同一通信系を構成する無線局の全てを呼出す場合 「各移動」 同一通信系を構成する移動局の全てを呼出す場合 「各隊」 同一通信系を構成する移動局のうち、災害出場中の移動局の全てを呼出す場合 (注意)特定地域の無線局の全てを呼出す場合は、識別信号に地域名を冠する。 | |
3 至急通信の優先取扱 (1) 至急通信は、通常通信中に割り込んで行うことができる。 (2) 通常通信中の無線局は、他の無線局が至急通信を行うための呼出し、又は通信開始の要求を聴取したときは、直ちに通常通信を中止するものとする。 | |
4 再呼出 呼出しを行っても相手局の応答がないときは、その呼出しを行った無線局は、10秒以上の間隔をおいて更に2回呼出しを行わなければならない。それでもなお応答がないときは、1分以上経過した後でなければ呼出しを行ってはならない。 ただし、他の通信に混信を与えるおそれがないと認められる場合又は至急通信を行う場合はこの限りでない。 |
(2) 呼出しの中止等(混信を与えている無線局の場合)
区分 | 通信方法 |
呼出名称が判明 | 1 混信を与えている無線局の呼出名称 1回 2 しばらく待て 1回 |
呼出名称が不明 | 1 しばらく待て 1回 |
【留意事項】 自局の呼出が、他の既に行われている通信に混信を与える旨の通知を受けたときは、直ちにその呼出しを中止しなければならない。 |
(3) 応答
区分 | 通信方法 | |
基地局等が、至急通信の呼出しに対して応答する場合 | 1 至急 2回 2 相手局の呼出名称 1回 3 どうぞ 1回 | |
基地局等が、通常通信の呼出しに対して応答する場合 | 1 相手局の呼出名称 1回 2 どうぞ(又は「しばらく待て」) 1回 | |
基地局等以外の無線局が、至急通信の呼出しに対して応答する場合 | 1 至急 2回 2 自局の呼出名称 1回 3 です 1回 4 どうぞ 1回 | |
基地局等以外の無線局が、通常通信の呼出しに対して応答する場合 | 1 自局の呼出名称 1回 2 です 1回 3 どうぞ(又は「しばらく待て」) 1回 | |
【留意事項】 1 直ちに受信できない場合は、「どうぞ」に代えて「しばらく待て」を送信する。 2 2局以上の呼出しに対応する応答は、あらかじめ順位を指定されたときのみこれに従い、その他の場合は応答しない。 例 火災状況等を基地局が送信する場合 「火災出場中の各隊、○○市・町○○の○○火災は現在延焼中。以上しょうぼうちちぶ」 3 2局以上の呼出しで解信を必要とするときは、通話後送信局が順次受信局名を呼び、受信局「自局名」1回、「了解」1回と応答する。ただし不明のため、再送を求める場合は、再送要求の要領によること。 例 基地局 「火災出場中の各隊、○○市・町○○の○○火災は○○時○○分鎮火しました。現場にちちぶ1を残し他の隊は帰署せよ」 | ||
基地局 | 移動局 | |
「ちちぶ1どうぞ」 | 「ちちぶ1了解」(以下順次行う。) |
(4) 不確実な呼出に対応する場合
区分 | 通信方法 |
呼出局の名称が不明の場合 | 1 自局の呼出名称 1回 2 です 1回 3 さらに(又は「再送せよ」) 1回 4 どうぞ 1回 |
【留意事項】 1 自局に対する呼出しであるが、呼出しを行った無線局の呼出名称が不明である場合は応答するものとする。 2 自局に対する呼出しであることが明らかでない呼出しを聴取したときは、それが反復されかつ自局に対する呼出しであることが判明するまでは応答しないものとする。 |
(5) 通話の送信
区分 | 通信方法 |
通話の送信 | 1 通信事項 2 どうぞ 1回 |
【留意事項】 1 通信の速度は、日常会話における速度を標準とする。 2 通信が30秒以上にわたるときは、至急通信の割り込み等を容易にするため、約20秒ごとに2秒から3秒間電波の発射を中止しなければならない。 3 通信の途中において、相手局を1分以上待たせる必要のあるときは、原則としてその通信を一度打切り、他の無線局に通信の機会を与えなければならない。 4 指揮統制第1課・第2課は出場指令等急を要する場合は、「至急」3回又は「無線予告音1回」の送信に引き続き通信を行うことができる。 5 急を要する通信であって、相手局の受信が確実である場合は、応答を待たずに呼出しに続けて通信を行うことができる。この場合、指令を受けた移動局の出場途上報告から現場引上げをするときまでの通信等を含むものである。 6 呼出しに対する応答があった場合は、相手局から「しばらく待て」の送信があった場合を除き、直ちに通信を行わなければならない。 7 通信内容のうち、人名、地名、数字及び難解な字句については必要部分の重送若しくは漢字説明又は異なった表現を用いる等、相手局の受信を容易にするように努める。 8 通信内容の記録は、必要のある場合、送信又は受信の時刻及び担当者を記入しておくこと。 9 相手局に返信を求めるときは、通信の次に「どうぞ」1回を付すること。 |
(6) 通話の解信
区分 | 通信方法 |
受信局が単数の場合 | 1 了解 1回 |
受信局が2以上の場合 | 1 自局の呼出名称 1回 2 了解 1回 |
【留意事項】 通信を受信したときは、折り返し解信を行わなければならない。 |
(7) 再送要求
区分 | 通信方法 |
再送要求 | 1 さらに(又は「再送せよ」) 1回 2 どうぞ 1回 |
【留意事項】 1 通信内容が不明確な場合、再送の要求を行うことができる。 2 一部不明の場合の再送要求は、「氏名のみどうぞ」又は「番地のみどうぞ」等、適宜簡潔な語句を用いること。 |
(8) 解信の要求
区分 | 通信方法 |
受信局が単数の場合 | 1 了解か 1回 2 どうぞ 1回 |
受信局が2以上の場合 | 1 相手局の呼出名称 1回 2 了解か 1回 3 どうぞ 1回 |
【留意事項】 通信の送信終了後、約5秒以上経過しても受信局が解信しないときは、解信要求をすることができる。 |
(9) 通信の終了
区分 | 通信方法 |
通信の終了 | 1 以上 1回 2 自局の呼出名称 1回 |
【留意事項】 通信の終了は、呼出しを行った無線局が送信しなければならない。 |
(周波数切替)
第3条 周波数切替は次により行うこと。
(1) 現在使用中のチャンネル内通話が輻輳し、通信困難なとき及び緊急割り込み不可能なとき。ただし、至急通話は割り込みを原則とする。
(2) 基地局から切替を指示されたとき。
基地局 | 移動局 |
相手局の呼出名称 (○○1) 1回 1回 県内共通波(主運用波)に切り替えよ 1回 どうぞ 1回 | |
自局の呼出名称 (○○1) 1回 県内共通波(主運用波)に切替え 1回 どうぞ 1回 |
(例1)「きゅうきゅうちちぶ1は県内共通波(主運用波)に切り替えよ どうぞ」
(例2)「きゅうきゅうちちぶ1 市町村波(活動波1)に切り替える どうぞ」
(試験通信)
第4条 試験通信は、平常時において無線機の試験調整をするため発射するものとする。ただし、無線機の故障修理等のためこれによることが不可能なときはこの限りではない。
(1) 定時試験通信
県内共通波(主運用波)、市町村波及び救急波(活動波) 毎日10時30分
全国共通波(統制波) 毎月7日 10時30分
(2) 試験の中止
自局が至急通信中若しくは他局の至急通信を傍受したときは、至急通信を優先させるため試験通信は中止とする。
(3) 定時に実施できない場合は、17時20分から翌朝8時30分までの間に行うこと。ただし、市町村波についてはこの限りではない。
(4) 試験通信要領
基地局 | 移動局 |
消防○○ 1回 から 1回 各局 1回 ただ今から10時30分定時試験通信を開始します。 1回 (定時以外に行う場合) (ただ今から試験通信を開始します。 1回) 本日は晴天なり 数回 相手局呼出名称(○○1) 1回 から 1回 どうぞ 1回 | |
自局の呼出名称(○○1) 1回 メリット○ 1回 自局の呼出名称(○○2) 1回 メリット○ 1回 自局の呼出名称(○○3) 1回 メリット○ 1回 | |
消防○○ 1回 各局共 1回 メリット○ 1回 (2秒~3秒あける。以下同じ) 相手局の呼出名称(○○1) 1回 から 1回 どうぞ 1回 | |
自局の呼出名称(○○1) 1回 メリット○ 1回 自局の呼出名称(○○2) 1回 メリット○ 1回 | |
消防○○ 1回 各局共 1回 メリット○ 1回 本日の定時試験通信を終了します。 1回 以上 1回 消防○○ 1回 | |
【留意事項】 1 先に県内共通波(主運用波)を実施し、続いて市町村波、救急波(活動波)の順で実施する。 2 各署ごとに続けて応答し、最後の応答局は通信の終わりに「以上」を付する。 3 原則として業務遂行中の移動局は実施しない。 |
2 感度及び明瞭度は下表による。
感明度 | |
メリット1 | 雑音の中に、かすかに通話らしいものが聞こえる程度 |
メリット2 | 雑音が多く、またひずんで何回か繰り返せば、話が通じる程度 |
メリット3 | 雑音歪みは多少あるが、割合容易に通話ができる |
メリット4 | 雑音は多少残るが、十分明快な通話ができる |
メリット5 | 雑音は全くなく、非常に明快に通話ができる |
附則
この訓令は、平成25年7月1日から施行する。
附則(令和3年消防本部訓令第6号)
この訓令は、令和3年4月1日から施行する。