○秩父消防本部消防施設開発行為等に関する指導要綱

平成29年11月15日

告示第5号

(目的)

第1条 この告示は、秩父消防本部管轄内における開発行為などにおいて、その開発区域で消防用施設整備を図るために必要な事項を定め、もって地域防災力の向上と住民の安全の確保に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に揚げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 開発行為 都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に定める行為をいう。

(2) 建築行為 建築物の新築及び改築を行うことをいう。

(3) 開発事業 開発行為及び建築行為をいう。

(4) 開発区域 開発事業を行う土地の区域をいう。

(5) 開発面積 開発区域の全面積をいう。

(6) 中高層建築物 地階を除く階数が4以上の建築物又は地上高が15メートルを超える建築物をいう。

(7) 開発事業者 開発事業を行う者をいう。

(適用範囲)

第3条 この告示は、秩父消防本部管轄区域内の秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町及び小鹿野町(以下「市町」という。)における都市計画法に基づく開発行為及びこれに準じた行為に関し適用するものとする。

(協議事項等)

第4条 前条に該当する開発行為等を行う開発事業者は、次に揚げる消防施設の設置について、あらかじめ消防長と協議を行うものとする。

(1) 消防水利に関する事項

(2) はしご車の進入路及び消防活動用空地に関する事項

(3) その他消防長が火災予防上必要と認める事項

(消防水利施設設置基準)

第5条 開発区域内における消防水利の設置は、次に揚げる基準に基づき消防水利施設を設置するものとする。

(1) 戸建住宅を目的とする場合

計画戸数

消防水利(防火水槽)

7戸以上14戸以下

20立方メートル 1基

15戸以上30戸以下

40立方メートル 1基

31戸以上

別途協議

(2) 共同住宅を目的とする場合

計画戸数

消防水利(防火水槽)

11戸以上20戸以下

20立方メートル 1基

21戸以上60戸以下

40立方メートル 1基

61戸以上

別途協議

(3) 病院、店舗、事務所、工場、倉庫等

延べ床面積

消防水利(防火水槽)

500平方メートル以上1,000平方メートル未満

20立方メートル 1基

1,000平方メートル以上3,000平方メートル未満

40立方メートル 1基

3,000平方メートル以上

別途協議

2 消防水利施設は、消防水利の基準第4条の規定に基づき開発区域から一の消防水利施設に至る距離(以下「基準半径」という。)を下表に示す数値以内に配置するものとする。

区分

用途地域

基準半径

1

近隣商業地域

商業地域

工業地域

工業専用地域

100メートル

その他の用途地域及び用途の定められていない地域

120メートル

2

市街地又は準市街地以外の地域

140メートル

3 開発面積が3,000平方メートル未満の開発行為で当該開発区域の基準半径以内に消防水利の基準に適合した既設消防水利施設がある場合は有効な消防水利施設とする。ただし、次の消防水利施設は含まないものとする。

(1) 私設の防火水槽

(2) 道路(国道・主要幹線道路等)が遮る位置にある消防水利施設

(3) 鉄道が遮る位置にある消防水利施設

(4) その他特異な地形等に遮られている消防水利施設

(消防水利施設の位置)

第6条 消防水利施設は、消防ポンプ自動車が容易に接近できるとともに、消防活動に支障とならない位置とするものとする。

(消防水利施設の構造)

第7条 消防水利施設の構造は、消防水利の基準に適合した構造とする。

(消防水利施設の標識)

第8条 消防水利施設の標識は、消防水利施設設置完了時において見やすい位置に設置しなければならない。

(防火水槽の蓋)

第9条 防火水槽の蓋は、市町が指定した蓋表面デザイン以外のものを使用し、安全性及び消防活動時の開閉性を考慮したものを設置するものとする。

(消防活動用進入路等)

第10条 中高層建築物には、消防隊の活動に支障がないように次の各号に揚げる進入路とするとともに活動空地等を敷地内に確保し、当該建築物の関係者は、十分な維持管理を行わなければならない。

(1) 進入路等は、開発区域内又は中高層建築物の敷地内に確保すること。ただし、進入路を設置することなく部署位置を開発区域外又は中高層建築物の敷地外の道路等で確保できる場合は、この限りでない。

(2) 進入路等には、進入の妨げとなる門、塀、電柱、架線、植栽及び看板等の障害物が存しないこと。ただし、容易に移動できるものにあっては、この限りでない。

(3) 進入路及び進入路出入口幅員は、4メートル以上確保し、駐車場が存しないもので、各棟にはしご車等が容易に接近できるようにすること。

(4) 進入路の屈曲又は交差部分には、幅員に応じた隅切りを次のとおり行うものとする。ただし、交差点が90度でない場合は、消防長と協議及び現地調査を行い、必要な隅切りを行うものとする。

表 隅切り必要寸法表(単位:メートル)

A路\B路

4

5

6

7

8

9

10

4

8×8

7×7

7×6

7×5

7×4

7×3


5

7×7

4×4

4×3

4×2

3×2



6

6×7

3×4

2×2

2×2



7

5×7

2×4

2×2



8

4×7

2×3


隅切り必要なし

9

3×7



10



(5) 進入路の一部又は全部がトンネル状の場合は、その高さは4.5メートル以上とすること。

(6) 消防活動用空地の広さは、幅員6メートル、長さ12メートル以上とし、建築物の消防活動上必要な開口部を有する側全体に設置するものとする。ただし、幅員6メートル以上の公道があり、消防活動に支障がない場合は、空地を設置しないことができる。

(7) 進入路及び消防活動用空地は、はしご車の総重量に耐えられる構造とすること。

(8) 消防活動用空地内は、黄色斜線を引き、中央部に「駐車禁止」の標示をすること。

(その他)

第11条 この告示に定めるもののほか、消防長は、その他特殊な状況により、消防活動が困難で、特に防災上危険であると認める場合には、この告示の規定によるほか、事業者に必要な措置を指導できるものとする。

この告示は、平成30年1月1日から施行する。

秩父消防本部消防施設開発行為等に関する指導要綱

平成29年11月15日 告示第5号

(平成30年1月1日施行)