○秩父消防本部証明事務処理規程

令和2年12月11日

消防本部告示第4号

(目的)

第1条 この告示は、他の法令等で定めるものを除くほか、住民等に対し秩父消防本部において取り扱う証明事務について必要な事項を定めることを目的とする。

(証明できる事項)

第2条 消防長が証明できる事項は、次の各号に掲げるもので、事実を確認した記録(資料等)があるもの又は確実な証拠により立証できるものとし、個人又は法人からの申請により証明を行うものとする。

(1) 予防に関する証明は、次の事項とし、予防課で処理する。

 火災(原因及び損害額を除く。)に関する事項

 各種届出の受理、申請の受付、許可、認可及び消防用設備等に関する事項

(2) 警防に関する証明は、次の事項とし、警防課で処理する。

 救急業務に関する事項

(証明除外事項)

第3条 次の各号に掲げる事項は、証明することができない。

(1) 所掌事務の範囲外の事項

(2) 意思表示を内容とする事項

(3) 職務上の秘密に属する事項

(4) 法令及び公序良俗に反する事項

(5) その他証明することにより消防業務に支障を及ぼすと認められる事項

(申請人の範囲)

第4条 証明することが適当と認められる申請人は、次のとおりとする。

(1) 火災に関する証明にあっては、当該り災対象物の所有者、管理者、占有者、担保権者、保険受取人その他消防長が適当と認める者

(2) 救急業務に関する証明にあっては、当該救急業務に係る本人その他消防長が適当と認める者

(3) その他の証明にあっては、本人その他消防長が適当と認める者

(証明の申請)

第5条 消防長は、申請人から証明の申出があったときは、次の各号に掲げる申請書を提出させるものとする。ただし、他の法令等に基づく様式により証明を求めるときで、かつ、控えを残すことができるものにあっては、この限りではない。

(1) 火災によるり災状況に関する証明 り災証明書交付申請書(様式第1号)

(2) 救急搬送に関する証明 救急搬送証明書交付申請書(様式第2号)

(3) 前2号以外の証明 証明書交付申請書(様式第3号)

2 証明の申請を代理人がするときは、本人の委任状(様式第4号)を提出させなければならない。

3 証明の申請にあたっては、次の事項に留意するものとする。

(1) 申請人が申請し使者が提出したときは、申請人の意思表示を伝達するにすぎないため、委任状を必要としない。

(2) 申請書を訂正したときは、訂正部分に2本線を引き、その上部に正書して、申請人又は代理人の訂正印を押印させること。

(証明書の発行手続等)

第6条 消防長は、申請書が提出されたときは、その内容を審査するとともに、次の各号に掲げる証明の区分に応じて、証明書を発行するものとする。ただし、前条ただし書によるものについては、この限りではない。

(1) 火災によるり災状況に関する証明 り災証明書(様式第1号の2)

(2) 救急搬送に関する証明 救急搬送証明書(様式第2号の2)

(3) 前2号以外の証明 証明書(様式第3号の2)

2 消防長は、前項の規定により証明書を発行したときは、諸証明交付記録簿(様式第5号)に記録するものとする。

(証明書作成上の留意事項)

第7条 証明書を作成するにあたっては、次の事項に留意するものとする。

(1) 証明書は、当該申請ごとに発行するものとする。

(2) 証明書の発行に際しては、申請人本人又は代理人であることを証明できるもの(自動車運転免許証等)で、本人自身又は代理人自身であることを努めて確認すること。

(3) 証明書の発行に際して、証明内容欄に余白が生じたときは、「以下余白」の文字を記入すること。

(火災に関する証明)

第8条 火災に係るり災証明については、次によるものとする。

(1) 焼損した建物については、焼損部分及び水損等によるり災部分につき、消防署で確認した範囲で証明すること。

(2) 建物の収容物その他の動産だけが焼損以外の損害を受けたときにも証明できるものであること。

(3) 建物の面積、焼損面積等を証明書に記載するときは、消防署で確認した記録に基づくこと。

(4) 共同住宅、寄宿舎等の占有者又は区分所有者(以下「占有者等」という。)に対する証明は、占有者等が占有又は所有する面積を明記すること。

(5) 動産のり災については、秩父消防本部火災調査規程(令和2年秩父消防本部訓令第1号)に定める建物(動産)り災申告書を受理した旨の証明とすること。

(6) 放火又は放火の疑いのある火災であっても、り災証明をすることができるものであること。

(7) 証明にあっては、火元又は類焼の別は表記しないものとすること。ただし、火元又は類焼の別が判然としている火災で、特に申請人から要求があった場合は、消防長の判断で「火元」又は「類焼」の別を表記することができるものであること。

2 火災に対する証明のうち、り災証明以外の事実証明については、出火日及び場所の表示のみにとどめるものとする。

(救急業務に関する証明)

第9条 救急搬送に関する証明は、現場から医療機関その他の場所まで搬送したことの事実のみにとどめ、負傷の程度その他事故の内容等については、証明しないものとする。

2 火災現場において負傷したことの証明は、消防職員が現場手当した者に係る事実のみとし、第三者の証言、憶測又は推定によるものに対する証明はしないものとする。

(各種届出の受理等の証明)

第10条 各種届出の受理、消防用設備等の設置の確認等に関する証明にあっては、次のとおりとする。

(1) 許可、受理又は消防用設備等の設置の確認等に関する証明は、事実についての証明のみであること。

(2) 立入検査結果通知書に基づき改修した旨の証明は、特定時点における限定部分の状況のみの証明であること。

(消防用設備等の設置についての融資に伴う確認の証明)

第11条 証明の対象となる防火対象物は、消防法施行令(昭和36年政令第37号)別表第1に掲げる防火対象物とする。

2 証明の対象となる消防用設備等は、消防法(昭和23年法律第186号)第17条第1項に規定する消防用設備等とする。

3 証明内容の審査及び確認は、立入検査結果等との照合により行うものとする。

(火災以外の災害によるり災証明)

第12条 水災など火災以外によるり災については、他の行政機関がその事実を確認していない場合で、かつ、消防本部で現場を調査した場合に限って、証明することができる。

(その他の証明)

第13条 第8条から前条までに掲げる証明以外の証明については、申請内容により第8条から前条までに準じて証明することができる。

(証明書の記載方法)

第14条 証明書の証明内容の記載方法は、別記の例に準じて記入するものとする。

(証明書の改ざん防止又は訂正)

第15条 証明書の文字は改ざんしてはならない。

2 消防長又は本部課長は、数字以外の証明書の文字を訂正できるものとする。文字を訂正したときは、訂正部分に2本線を引き、その上部に正書して、抹消した文字は明らかに読めるようにしておくものとする。

(処理期間)

第16条 証明は、当該申請のあった日から7日以内に処理しなければならない。ただし、期間内に処理できない正当な理由があるときは、この限りではない。

(補足)

第17条 この告示の施行について必要な事項は、別に定める。

この告示は、令和3年1月1日から施行する。

(令和4年消防本部告示第1号)

この告示は、令和4年4月1日から施行する。

別記(第14条関係)

証明書記載例

1 り災証明

(1) 建築物等不動産の場合

ア 一般の場合

(ア) 焼損床面積で表示できる場合

「火災により、木造2階建て住宅棟、延べ面積100平方メートルの建物のうち、100平方メートルが焼損した。」

(イ) 焼損表面積で表示できる場合

「火災により、木造2階建て住宅棟、延べ面積100平方メートルの建物のうち、2階の壁体(又は天井等)5平方メートルが焼損した。」

(ウ) 爆発火災で焼損被害がある場合

「爆発火災により、鉄骨造平屋建て工場棟、延べ面積100平方メートルの建物のうち、10平方メートル(又は壁体・天井等10平方メートル)が焼損し、壁体が破損した。」

(エ) 焼損部分がない場合

「火災により、木造2階建て住宅棟、延べ面積100平方メートルの建物のうち、5平方メートル(又は壁体・天井等5平方メートル)が水損した(又は汚損した)。」

(オ) 焼損等の状況が複合する場合

「火災により、鉄骨造2階建て作業場棟、延べ面積100平方メートルの建物のうち、30平方メートル(又は壁体・天井等30平方メートル)が焼損し、10平方メートル(又は壁体・天井等10平方メートル)が水損した(又は汚損した)。」

(カ) 爆発火災で焼損被害がない場合

「爆発事故により、壁体(又は天井等10平方メートル)が破損した。」

イ 区分所有(又は区分占有)の場合

(ア) 焼損床面積で表示できる場合(耐火構造の場合)

「火災により、3階建て共同住宅棟、延べ面積150平方メートルの建物の占有する(又は所有する・管理する)3階301号室25平方メートルのうち20平方メートルが焼損した。」

(イ) 焼損表面積で表示できる場合(耐火構造の場合)

「火災により、3階建て複合用途ビル棟、延べ面積150平方メートルの建物の占有する(又は所有する・管理する)2階飲食店50平方メートルのうち壁体(又は天井等)5平方メートルが焼損した。」

(ウ) 焼損部分がない場合

「火災により、鉄骨造2階建て共同住宅棟、延べ面積100平方メートルの建物の占有する(又は所有する・管理する)2階201号室50平方メートルのうち5平方メートル(又は壁体・天井等5平方メートル)が水損した(又は破損した)。」

(エ) 焼損等の状況が複合する場合(耐火構造の場合)

「火災により、3階建て複合用途ビル棟、延べ面積150平方メートルの建物の占有する(又は所有する・管理する)2階飲食店50平方メートルのうち15平方メートル(又は壁体・天井等15平方メートル)が焼損し、5平方メートル(又は壁体・天井等5平方メートル)が水損した(又は破損した)。」

(2) 建物の収容物その他の動産のみの場合

ア 確認できる場合

(ア) 建物の収容物のみの場合

「火災により、別紙記載物件が焼損した(又は破損した。水損した)。」

「火災により、電話機1台が焼損した(又は破損した。水損した。)。」

「火災により、鉄骨造平屋建て倉庫棟内に収容されていた商品(又は衣類)が焼損した(又は破損した。水損した。)。」

(イ) 車両の場合

「火災により、乗用車「熊谷300か12―34」(トヨタ社製クラウン)1台が焼損した(又は破損した)。」

「火災により、貨物車「熊谷100あ56―78」(三菱ふそう社製10トン車)の荷台及び積荷(肥料50袋)が焼損した。」

(ウ) その他の場合

前(ア)及び(イ)に準ずる。

イ 確認できない場合

(ア) 物件が多数ある場合

「別紙建物(動産)り災申告書(写)のとおり、動産が火災(又は爆発等)にあったことの届出を○○年○月○日受理した。」

(イ) 物件が特定できる場合

「火災(又は爆発等)により消防設備士免状が焼損したことの届出を○○年○月○日受理した。」

(ウ) パスポート等の再申請の場合

紛失届出にり災証明書を添付する必要があるので、事実証明でなく建物の焼損程度を記載する。(焼失したパスポートを現認できた場合を除く。)

「火災により、木造2階建て住宅棟、延べ面積100平方メートルの建物が半焼した。」

(1) 火災現場における負傷者の場合

「申請人(申請人が本人でない場合、住所、氏名)は、○○年○月○日○時○分ころ、秩父市(又は秩父郡○○町)○○(又は大字○○)○○番地で、火災により負傷した。」

(2) 事実証明

「○○年○月○日○時○分ころ、秩父市(又は秩父郡○○町)○○(又は大字○○)○○において火災があった。」

「○○年○月○日○時○分ころ、秩父市(又は秩父郡○○町)○○(又は大字○○)○○において爆発があった。」

(3) 水災等の場合

火災・消火損害以外の被害は、各市町が発行しますが、各市町が把握できず計上しない場合は秩父消防本部が発行することができる。

「○○年○月○日○時○分ころから○○年○月○日○時○分ころまでにおいて、秩父市(又は秩父郡○○町)○○(又は大字○○)一帯が台風19号により、水害を受けた。」

「木造2階建て建物の1階が床上浸水(又は床下浸水)した。」

「がけ崩れにより、木造平屋建て建物の北側壁体が破損した。」

「木造2階建て建物の2階の屋根20平方メートルがはがれた。」

2 救急証明

現場から医療機関などに搬送した事実についての証明にとどめる。

3 り災証明及び救急証明以外の証明

(1) 届出の場合

ア 危険物保安監督者等の選任届

「申請人(申請人が本人でない場合、住所、氏名)が○○(製造所等の所在、名称、許可年月日、番号)における危険物保安監督者等として選任されたことの届出を○○年○月○日付第○号で受理した。」

イ 防火対象物使用開始届

「防火対象物使用開始届を○○年○月○日付第○号で受理した。」

(2) 改修の場合

「立入検査結果通知書記載事項について○○年○月○日再検査したところ、○○○○については改修されていた。」

(3) 消防用設備等の確認の場合

ア 消防検査を受ける義務のある防火対象物等

「消防法第17条の3の2により、○○年○月○日検査した結果、下記消防設備は、消防法第17条の技術上の基準に適合していることを認める。」

※ 事業所の所在・名称及び用途・所有者・消防用設備等の名称

設置場所・検査年月日

イ 消防検査を受ける義務のない防火対象物等

「消防法第17条の3の2に準じ、○○年○月○日検査した結果、下記消防設備は、消防法第17条の技術上の基準に適合していることを認める。」

(以下3(4)ア※と同じ。)

(4) 消防用設備等の融資関係の場合

事業所の所在・名称及び用途・所有者

「当該防火対象物には、消防法第17条の規定により次の消防用設備等の設置(改善)が必要です。」

(5) その他

前(1)から(4)までの場合に準じる。

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秩父消防本部証明事務処理規程

令和2年12月11日 消防本部告示第4号

(令和4年4月1日施行)